台所に立てば台所へ、洗面所へ行けば洗面所へ。トイレのドアの前で待っていることもある。「うれしいけれど、どうしてこんなについてくるんだろう」と思ったことはありませんか。犬が後ろをついて回る理由はひとつではなく、その時の様子が手がかりになります。この記事では、様子ごとの理由と、その時にしてあげたいことをまとめました。
ついてくるのは、多くは好きで安心できるから
英国の犬の登録団体ケネルクラブは、どこへでもついてくるのは、飼い主を信頼して好きで、一緒だと安心できる印だとしています。犬は飼い主と過ごすのが大好きです。そばにいたがること自体は、犬のふつうの行動です。
家族の中で自分にだけついてくるなら、ごはんや愛情、お世話、遊びといった、その子が一番欲しいものをくれている人であることが多いようです。
ただ、すぐ後ろをついてくるのは、退屈している、何か欲しい、ただ気になる、という時のこともあります。どの理由かで、してあげたいことが変わります。
ついてくるたびにかまうと、ついて回りは増える
ついてきた時、なでたり、声をかけたり、おやつをあげたりしていないでしょうか。犬は、ついて回るといいことがある、と覚えていることがあります。米国の犬の登録団体(AKC)の獣医師も、一緒にいるたびになでてもらえたりおやつをもらえたりすると、ついて回ることが増えやすい、と話しています。
ついて歩いている間は、かまうのを少し減らします。代わりに、そばで伏せて落ち着いた時や、別のことを始めた時に、たくさんほめます。
ついてくることを叱るのはやめておきます。不安からついてきている子の場合、叱られるともっと不安になって、かえって悪くなることがあるからです。
気になってついてくる時も、退屈な時も、行き先を用意する
犬はもともと好奇心が強く、何が起きているのかを知りたがります。トイレまでついてくるのも、何をするのか気になっているのかもしれません。鼻のきく犬にとって、トイレはにおいでいっぱいの、面白い場所でもあります。
することが無くて、することを探してついて回ることもあります。力が余っている犬は、退屈して落ち着かず、ついて回りやすくなります。散歩を長めにしたり増やしたりするほか、かじるおもちゃや、フードを入れる知育おもちゃを渡すのも手です。おもちゃは何個か片づけておき、別の時に出すと飽きにくくなります。
寝床は、こちらが一人になりたい時の、犬の行き先にしておきます。トイレの間などは、寝床のそばにおやつやおもちゃを置いておくと、そこで待ちやすくなります。
鳴いて行ったり来たりする時と、急にベッタリになった時は、いつもと違う知らせ
吠えたり、鼻を鳴らしたり、行ったり来たりしながらついてくる時は、その子の後について行ってみてください。水やごはんが欲しい、外でトイレがしたい、ということがあります。
急にいつもよりベッタリになった時は、体調が悪かったり、目や耳が衰えてきたりしていることがあります。年をとると、関節の痛みや、見る・嗅ぐ・聞く力の衰えから、前より飼い主を頼るようになることがあります。そんな時は、いつもより安心させてあげてください。
ついてくるのを見て「分離不安では」と心配になる方もいるかもしれません。好きでそばにいたがる犬は一緒にいたいだけですが、分離不安の犬は、飼い主と離れるとパニックになります。違いが出るのは、飼い主がいない時です。分離不安の犬は、出かける直前から落ち着かなくなり、出かけた後には、吠える、粗相をする、家具や靴をかじる、といった様子が出やすくなります。気になる時は、出かける前の様子と、帰った時の部屋の様子を見てみてください。
ついて回る子が一人でも過ごせるように、離れる練習をしてみましょう。寝床で伏せて待たせ、まず数歩離れて、数秒で戻ります。戻ったら、静かになでてほめます。落ち着いて待てていたら、少しずつ距離と時間をのばし、最後は部屋を出るところまで。そわそわし始めたら、急がずに一つ前に戻します。
まとめ
犬が後ろをついてくる理由は、その時の様子が手がかりになります。
- ついてくるのは、多くは好きで安心できるから
- ついて歩いている間はかまうのを減らし、落ち着いた時にほめる。叱らない
- 退屈な日は散歩と知育おもちゃを。トイレの間などは寝床のそばにおやつを
- 鳴いて行ったり来たりする時は後について行く。急にベッタリなら、体調や目と耳の変化を見る
- 寝床で待つ練習は、数歩・数秒から。落ち着いていたら少しずつのばす
今日もどこかで、後ろから小さな足音がついてくるはずです。振り返った時、その子がそばで伏せていたら、そこでたくさんほめてあげてください。
TOMORU|犬猫と暮らす毎日のために、ケアを考えています。
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