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犬が喜ぶ「なでる場所」はどこ? 犬には言葉より手が届いている

愛犬の名前を呼びながら、背中や頭をなでる。毎日のなにげない時間ですが、犬の側にはどんなふうに届いているのでしょうか。じつは、犬にとっては言葉より手のほうが強く届いている——そんな実験があります。この記事では、なでることが犬にとって何なのか、どこが届きやすいのか、そして「もっと」「今はいい」という返事の聞き方をまとめました。

言葉より、手のほうが届いている

犬に「褒め言葉をかけてくれる人」と「なでてくれる人」を選ばせた実験があります。犬はなでてくれる人のそばに居続けました。褒め言葉だけの人のそばにいた時間は、何もしない人のそばにいた時間と変わらなかったそうです。

しかも、飼い主さんが褒めていて、知らない人がなでている、という組み合わせでも、犬はなでるほうへ行きました。途中で二人の役割を入れ替えると、犬もなでる側へ移りました。時間が経っても飽きる様子はありません。

少し寂しく聞こえるでしょうか。でも、読み方を変えるとこうも言えます。言葉が届いていないというより、手がそれだけ強く届いている。「いい子だね」と声をかける時、私たちはたいてい同時に手を添えています。あの時間は、ちゃんと伝わっていました。

犬が喜ぶのは、胸や顎の下

肩、胸、顎の下。英国の犬猫の保護団体が、多くの犬が喜ぶ場所として挙げているところです。

場所と並んで知っておきたいのが、なでられている時の犬の気持ちです。犬の心拍を測った研究では、なでられている時、犬の心拍はふだんより上がっていました。相手が馴染みの人でも、知らない人でも同じです。口をなめるなど、相手をなだめるしぐさは、むしろ馴染みの人になでられた時に多く出ていました。なでられる時間は、犬にとって、ただ落ち着くだけの時間ではなく、気持ちが動く時間でもあるようです。だからこそ、なで方はその子の返事を見ながら決めたいところです。

苦手なほうも書いておきます。頭の上から降りてくる手は、犬からは見えないので、身構えさせることがあります。手は上からではなく、下からゆっくり。それだけで受け取り方が変わります。

なでたら手を止めて、その子の答えを聞く

どこが好きかは、その子に聞けます。数秒なでたら、手を止めて引いてみてください。

体を寄せてくる、鼻で手を押してくる——これは「続けて」の返事です。顔をそむける、体をこわばらせる、すっと離れていく——「今はいい」の返事です。

先ほどの保護団体がすすめているやり方で、研究で確かめられた手順ではありません。ただ、手を止めてみないと、犬には返事をする機会がないというのは、そのとおりだと思います。なで続けている間、犬はずっと聞かれていないことになります。

場所を変えて何度か試すと、その子の順番が見えてきます。多くの犬は胸や顎の下ですが、うちの子は耳の後ろがいちばん、ということもあるでしょう。その時は、その子の答えのほうが正しいです。

まとめ

  • 犬は褒め言葉よりなでられるほうを選んだ。声をかける時に添えていた手は、ちゃんと届いていた
  • 喜ぶのは、胸・顎の下・肩
  • なでられる時、犬の気持ちも動いている。心拍はふだんより上がっていた。だから返事を見ながらなでる
  • 手は下から、ゆっくり。上から降りてくる手は、犬を身構えさせる
  • 数秒で手を止めて、返事を聞く。寄ってきたら続けて、離れたら今はいい

今夜、名前を呼びながら、胸のあたりを数秒。手を止めた時に返ってくるものが、その子がずっとしていた返事です。

参考:Behavioural Processes 掲載の犬がなでられることを選ぶ研究(2015年)/Applied Animal Behaviour Science 掲載のなでられる犬の心拍の研究(2014年)/Battersea Dogs & Cats Home(英国の犬猫の保護団体)の解説

TOMORU|犬猫と暮らす毎日のために、ケアを考えています。
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