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猫のごはんは1日何回? 家庭で測ったら「1回11g・6〜7回」だった

「猫のごはんは1日2回でいいのか、3回にしたほうがいいのか」。調べると、たいてい年齢別の表が出てきます。子猫は3〜5回、成猫は2〜3回、シニアは3回以上——けれど、その数字がどこから来たのかは、どこにも書かれていません。ここでは、家庭の猫が実際に何回食べているかを測った研究の数字を紹介します。

家庭で測ると、猫は1回11gを1日6〜7回に分けて食べていた

2026年に Animals に載った研究です。英国の家庭で暮らす7歳以上の猫134頭に、食べた重さを自動で量る器を置き、いつ・どれだけ食べたかを記録しました。器に来て2g以上食べたら1食、という数え方です。首輪のタグでどの猫かを見分けるので、多頭の家でも1匹ずつ記録できます。

結果は、ドライで6.0回、ウェットで6.9回、両方を組み合わせた場合で7.2回。そして1回に食べた量は、ドライでおよそ11g。手のひらにのせると、ひとつまみです。ウェットなら1回21〜24g、混合なら17〜19gでした。

「猫は1日10〜20回食べる」という話を聞いたことがあるかもしれません。あの数字の出どころは1981年の研究(1日16食)で、今回の論文は数え方が違うことを指摘しています。今の家庭で測ると、6〜7回でした。

だから「残す」「後で戻ってくる」は、猫として普通のこと

朝晩2回で出すと、1回のごはんは30gや40gになります。猫が1回に食べる量の3倍以上です。一度で食べ切らないのは、食欲がないからではなく、器に入っている量が猫の1食より大きいからです。

同じ研究では、食べる時間にも特徴が出ました。朝6〜9時と、夕方16〜19時に山ができる。昼の真ん中と夜中は減りますが、夜(18時半〜朝6時半)にも全体の32%を食べていました。夜中にカリカリと音がするのも、しばらくしてから皿に戻ってくるのも、猫の食べ方のうちです。

そして、この山は催促の時間と重なります。朝、まだ暗いうちに起こしに来る。夕方、足元をうろうろし始める。時計を読んでいるわけではなく、もともとその時間に食べる生き物だからです。

ちなみにこの研究の猫は、7〜11歳が70頭、12歳以上が64頭。シニアと呼ばれる年齢の猫たちが、この食べ方をしていました。年を取ると回数を増やしたほうがいい、とよく言われますが、放っておいても猫は自分で6〜7回に分けています。

回数を増やすかは、栄養ではなく暮らしで決める

では、回数は増やしたほうがいいのか。成猫8匹に1日1回と1日4回を21日ずつ試した実験があります(2020年 PLOS ONE)。

体重に差は出ませんでした。それどころか1日1回のほうが食べた量は少なく、満腹に関わるホルモンの反応も大きく出ています。一方で、1日4回のほうが日中よく動きました。回数を増やして変わったのは、体重ではなく活動量のほうだったわけです。日中じっとしている猫なら、分けて出す意味はここにあります。

米国猫獣医師協会が2018年に出した給餌の合意声明も、少量を何度もすすめています。ただしその理由は、栄養が足りないからではありません。猫は本来、一日のかなりの時間を食べ物を探すことに使う動物です。まとめて出すと、その時間がまるごと無くなる——退屈と肥満のほうの話です。

この声明はもうひとつ、猫は1匹で食べたがるとも書いています。多頭で暮らしていて器を並べて置いているなら、離して置くほうがすすめられています。水の場所も、食べる場所とは別にすることがすすめられています。

ですから、分けられる日は分ける、難しい日はそのままで構いません。分けるなら、朝と夕方の山に寄せる。置き場所を離す、転がすと出てくる器にする、というのも、猫が食べ物を探す時間を少し戻す形になります。

まとめ

  • 家庭で測ると1日6〜7回、1回はドライで約11g(134頭の実測・2026年 Animals)
  • 山は朝6〜9時と夕方16〜19時。夜にも全体の32%を食べている
  • 残すのも、後で戻ってくるのも普通。器の1回分は、猫の1食より大きい
  • 回数を増やしても体重は変わらなかった(成猫8匹・2020年 PLOS ONE)。増えたのは日中の活動量
  • 増やす理由は栄養ではなく、退屈と肥満のほう。多頭なら食べる場所も離す

夕方に足元をうろうろするのも、夜中に皿へ戻っていくのも、猫の時間で生きている姿です。数字を知ると、毎日見ていたその姿の意味が少し変わります。


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