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猫が水をあまり飲まないのはなぜ? 置き場所と数で変わる水の用意のしかた

水はいつも置いてあるのに、飲んでいるところをあまり見ない。「うちの子、ちゃんと足りているのかな」と思ったことはありませんか。猫が水入れの前を素通りする時、理由は水そのものより、置き方のほうにあることがあります。この記事では、獣医学の専門機関がすすめている水の用意のしかたを4つにまとめました。どれも今日から変えられるものです。

水は、ごはんの器から離して置く

ごはんの器のすぐ横に、水入れを並べている家は多いと思います。食べたついでに飲めて、片づけもまとめてできる。いちばん自然な置き方に見えます。

ところが、猫の暮らす環境について獣医師の団体がまとめた指針には、逆のことが書かれています。食べ物と水は、互いに離して置く。この指針が水について書いているのは、この1点だけです。

変えるのは、水入れの場所だけです。ごはんの器の隣から持ち上げて、別の所に置き直します。部屋の反対側でも、よく通る廊下の途中でもかまいません。器を買い足す必要もありません。置き直したら、数日は水入れの減り方を見てみてください。前より減っていれば、その子には新しい場所が合っています。

どの猫も行ける場所に、いつでも水を置く

水が置いてあっても、その子が行けなければ飲めません。専門機関が飲む量を増やす方法として挙げているのは、猫が行きやすい場所に、いつでも新しい水があるようにしておくことです。行きやすい場所とは、その子がふだん過ごしている部屋や、よく寝ている場所の近くのことです。

あわせて挙げているのが、取り合いです。猫が2匹以上いる家や、犬など他の動物もいる家では、水入れのまわりを別の子が占めていて、特定の猫が近づけなくなっていることがあります。水入れから締め出された猫は、そのぶん飲む機会が減ります。

何匹かで暮らしているなら、水入れの近くで誰がくつろいでいるかを一度見てみてください。いつも同じ子が陣取っているなら、離れた場所にもうひとつ置くと、ほかの子も飲みに行けるようになります。

給水器は、その子に合うかを試して決める

「猫は流れる水が好き」と聞いて、給水器を考えている人もいるかもしれません。たしかに、給水器を置くと飲む量が増える猫はいます。ただ、専門機関の書き方は「好みは猫によって違う」です。どの猫も流れる水を好むわけではありません。

ですから、給水器は置いて終わりにせず、その子が実際に使っているかを見て決めます。いつもの水入れはしまわずに残しておくと、どちらを選んでいるかが分かります。給水器の前を素通りするなら、その子にはいつもの器のほうが合っているということです。

水入れで足りない分は、ごはんから入れる

水は、水入れからだけ飲むものではありません。ウェットフードにする、ごはんに水を足す。専門機関は、これも飲む量を増やす方法として挙げています。

目安になる量もあります。1日に必要な水は、ごはんに含まれる水分も合わせて、体重1kgあたり約50ml。体重4kgの猫なら約200mlで、コップ1杯ほどです。3kgなら約150ml、5kgなら約250mlになります。体重は、太っていない時の体重で考えます。

ウェットフードは水分が多く、多いものでは8割ほどが水です。ウェットフードを食べている猫が水入れからあまり飲まないのは、ごはんで水分を取れているからで、それ自体はおかしなことではありません。反対に、ドライフードが中心の猫は、必要な水の多くを飲んで取っています。ドライフードが中心なのに水入れがなかなか減らないなら、ごはんの側から足す方法を試してみてください。

まとめ

水をあまり飲まない猫には、置き方から変えられることがあります。

  • 水は、ごはんの器の隣から離して置く
  • 行きやすい場所に、いつでも水を置く。何匹かいるなら、締め出されている子がいないか見る
  • 給水器は、その子が使うかを見て決める
  • 足りない分は、ウェットフードや水を足したごはんから入れる

猫が一度に飲む水は、ほんの少しです。水入れの場所をひとつ動かすだけでも、その少しが毎日積み重なっていきます。

参考:全米猫獣医師協会(AAFP)と国際猫医学会(ISFM)の猫の暮らしの指針(2013年)/コーネル大学獣医学部 猫の健康センターの解説(2021年)

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